いなべの歴史

なつかしの歳時記 8月 盆おどり

8月は、お盆前後にいろいろな行事がありますが、なかでも盆おどりが盛んでした。
江戸時代の記録として、盆おどりには、うらぼんの日を中心にして村の老若男女が寺の庭や村の広場で輪になって踊る“輪おどり”と新盆の家々などをめぐり仏前に回向しその家の前で踊ったり、精霊を迎えまたは送ったりしたことから発展した、“群行式(前進型)”がありました。しかし、どんな踊りでどんな歌が歌われていたかははっきりしないようです。近年の盆おどりは青年団や婦人会主催で大字毎に行われ、やぐらを中心にして踊る輪踊りで、炭坑節など、全国に共通した歌曲や、大安音頭や員弁音頭などに合わせて、浴衣や法被姿の男女が喜々として踊る楽しい行事となりました。
盆おどりは、もともと盆に招かれて家に帰る精霊を慰めるための催しでしたが、だんだんその趣旨が薄くなってきたようです。

2024年 11月
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